「住宅ローンを組みたいけど、審査に通るか不安…」
「クレジットカードを作ろうとしたら、なぜか審査に落ちてしまった」
「そもそも、ローンの審査って何を基準に見られているんだろう?」
お金を借りるという行為の裏側には、必ず「審査」というプロセスが存在します。そして、その審査の根幹をなすのが、あなたの金融取引における成績表とも言える「信用情報」です。
なぜ、ある人は何千万円ものお金を低金利で借りられるのに、ある人はたった数万円のキャッシングすら断られてしまうのでしょうか?その答えのほとんどは、この「信用情報」に隠されています。
この記事では、「お金を借りる」という行為の土台となる「信用情報」とは一体何なのか、それがあなたの人生にどう影響するのか、そして未来のために良い信用を育てる(=クレヒスを育てる)にはどうすれば良いのかを、一から徹底的に解説します。
この記事を読み終えれば、あなたは金融機関が何を見ているのかを理解し、自分自身の「信用力」を客観的に把握し、管理できるようになります。
全ての審査の根幹「信用情報」とは何か?
信用情報とは、一言でいえば「個人の金融取引に関する客観的な記録」のことです。あなたがこれまでに行ってきたクレジットカードやローンの契約内容、支払状況などが記録された、いわば「お金の履歴書」です。
この信用情報は、国が指定した以下の3つの「信用情報機関」によって収集・管理されています。
- CIC(株式会社シー・アイ・シー):主にクレジットカード会社や信販会社が加盟
- JICC(株式会社日本信用情報機構):主に消費者金融会社が加盟
- KSC(全国銀行個人信用情報センター):主に銀行や信用金庫などが加盟
金融機関は、あなたがローンやクレジットカードを申し込むと、これらの信用情報機関に照会をかけ、「この人はきちんと約束通りお金を返してくれる人か?」を判断しているのです。
信用情報には何が記録されているの?
具体的には、以下のような情報が記録されています。
| 情報カテゴリ | 主な内容 | 登録期間の目安 |
|---|---|---|
| 本人を特定する情報 | 氏名、生年月日、住所、電話番号、勤務先など | 契約が続く限り |
| 契約内容に関する情報 | 契約した会社名、契約の種類、契約日、利用可能額など | 契約終了後5年以内 |
| 支払状況に関する情報 | 毎月の請求額、入金額、残高、返済の遅延の有無など | 契約終了後5年以内 |
| 申込に関する情報 | いつ、どの会社に申し込みをしたかという事実 | 照会日より6ヶ月間 |
重要なのは、良い情報も悪い情報もすべて客観的な事実として記録されるということです。「毎月きちんと支払っている」というプラスの情報も、「支払いが遅れた」というマイナスの情報も、すべてあなたの信用情報として蓄積されていきます。
審査で落ちる人は何が違う?金融機関が見る5つの危険サイン
金融機関があなたの信用情報を見たときに、「この人への融資は危険かもしれない」と判断する代表的なサインが5つあります。これらに心当たりがないか、セルフチェックしてみましょう。
- 支払いの遅延(延滞)記録がある
最も致命的なのがこの記録です。クレジットカードの支払いやローンの返済はもちろん、意外な落とし穴としてスマートフォンの分割払いの遅延も信用情報に記録されます。「うっかり残高不足で引き落としができなかった」という一度のミスが、将来の大きなローン審査に影響する可能性があるのです。 - 短期間に複数のローンやカードを申し込んでいる
ローン申し込みの記録は6ヶ月間残ります。短期間に3社も4社も申し込んでいると、「相当お金に困っているのではないか?」「他社で断られたのではないか?」と警戒されてしまい、審査に通りにくくなります(通称:申し込みブラック)。 - 借入件数や借入総額が多い
複数の会社から少しずつ借りている「多重債務」の状態や、年収に対して借入額が大きすぎる状態は、返済能力を疑問視される大きな要因となります。特に消費者金融などからの借入は、法律で年収の3分の1までしか借りられない「総量規制」の対象となります。 - 過去に債務整理(自己破産など)の経験がある
自己破産や任意整理などの債務整理を行うと、その情報が信用情報機関に登録されます(通称:ブラックリスト入り)。この記録が残っている期間(5年~10年程度)は、新たな借入やカード作成は極めて困難になります。 - スーパーホワイト状態である
30代以上でクレジットカードやローンの利用履歴が全くない状態を「スーパーホワイト」と呼びます。金融機関からすると、「過去に何か問題があってカードが作れなかった人(元ブラック)なのでは?」と疑われる可能性があり、かえって審査に不利になることがあります。
自分の信用情報を確認する方法【開示請求】
「自分の信用情報がどうなっているか不安…」と感じたなら、ぜひ一度ご自身の目で確認してみることを強くおすすめします。信用情報の開示請求は、各信用情報機関の公式サイトから、本人であれば誰でも簡単に行うことができます。
【主な開示請求の方法】
- インターネット開示(PC・スマホ)
- 郵送開示
- 窓口開示(現在は休止中の場合あり)
手数料は500円~1,500円程度かかりますが、自分の金融的な健康状態を知るための健康診断だと思えば、決して高くはありません。特に、住宅ローンのような大きな借入を検討している方は、申し込み前に必ず一度、ご自身の信用情報を開示してみましょう。
【各信用情報機関の公式サイト】
未来のために!良い信用(クレジットヒストリー)を育てる方法
良い信用情報、いわゆる「良いクレヒス(クレジットヒストリー)」は、一朝一夕には作れません。日々の健全な金融取引の積み重ねが、あなたの信用力を育てていきます。
良いクレヒスを育てるためのアクションプラン
- 支払期日を絶対に守る
これが大原則です。銀行口座の残高は常に確認し、引き落とし日に遅れることがないようにしましょう。 - クレジットカードを健全に利用する
毎月少額でも良いのでクレジットカードを使い、きちんと期日通りに支払うことを繰り返しましょう。これが最も手軽で効果的なクレヒス修行です。 - 長期間、同じクレジットカードを使い続ける
長年の利用実績は、それ自体が信用の証となります。不必要にカードを解約したり、作り替えたりするのは避けましょう。 - リボ払いやキャッシングは極力利用しない
これらの利用履歴が多いと、計画性がないと見なされる可能性があります。利用は緊急時のみにとどめましょう。
まとめ:信用は最大の資産である
今回は、お金を借りる上での土台となる「信用情報」について詳しく解説しました。
【本記事のポイント】
- ローン等の審査は、CICなどの信用情報機関に記録された「信用情報」を元に行われる。
- 支払いの遅延は、たとえ一度でもあなたの信用に傷をつける最も危険な行為。
- 自分の信用情報は、手数料を払えば誰でも確認できる(開示請求)。
- 良い信用は、毎月きちんと支払いをするという地道な積み重ねによって育まれる。
お金を借りるということは、未来の自分からお金を前借りすることであると同時に、金融機関から「信用」という無形の資産を借りることでもあります。
目先の便利さのために安易な借入をしたり、支払いを疎かにしたりすることは、あなたの大切な「信用」を切り売りする行為に他なりません。日頃から自分自身の信用情報を意識し、健全な金融習慣を心がけることこそが、将来のあなたの可能性を広げる最も確実な方法なのです。
まずは一度、ご自身の「お金の履歴書」を取り寄せてみることから始めてみてはいかがでしょうか。
